みなさん、はじめまして。
フリーランスのライター、松原 渓(まつばら・けい)です。
私は以前、チョコレート嚢胞(卵巣子宮内膜症性嚢胞)と診断されたことをきっかけに、ディナゲストの後発品(ジェネリック医薬品)であるジエノゲスト錠1mgを服用しています。
忘れられない出来事
私は仕事柄、普段は家でパソコンと向き合っているので、運動不足解消のために、時々、ジョギングに出かけます。カラダを動かすことはもともと好きで、小学校・中学校・高校・大学と、部活でサッカー、バレーボール、卓球など、スポーツ漬けの生活を送っていたので、基礎代謝量はそれなりにあります。
ただ、夜型生活になることも多く、ホルモンバランスは崩れがちです。生理痛は割と重い方で、生理が始まって2日目は、立っていられなくなるほどになることもあります。30代前半に健康診断で「高プロラクチン血症」と診断され、カベルゴリン(カバサール)を継続的に服用しています。その後、病院で子宮内膜症が見つかり、今も婦人科には半年に1回程度、通っています。
そんな私がジエノゲストを服用するきっかけになったのは、2023年2月のある事件がきっかけでした。仕事の帰り道に自宅近くの商店街を歩いていたところ、急に腹痛に襲われました。すべての血液が腹部に集中していく感覚とともに、痛みはどんどん強くなり、呼吸が苦しくなり、立っていられないほどでした。這うようにして近所の病院に駆け込み、救急でMRIを撮りました。
診断結果は「チョコレート嚢胞」(卵巣子宮内膜症性嚢胞)。古い血液が卵巣に溜まって、生チョコレートのような状態になり、中にたまった嚢胞ができることからついた病名だそうですが、私の場合は、その嚢胞が破裂したために、強烈な痛みが伴ったそうです。
フリーランスなので健康診断は自分の判断で行くしかなく、疎かになりがちでした。1年前に行った検査では嚢胞はなかったのですが、不規則な生活やストレスも多く、体のSOSだったのだと思います。医師からは根本治療を勧められ、ジエノゲストを処方されることになりました。
副作用よりも大きかったメリット
ジエノゲストの服用は1日2回で「間を6時間空けた方が良い」と言われているため、朝10時と夜6時に飲んでいます。飲み忘れることもありますが、特に出張や旅行の時は気をつけています。
生理痛を軽減するために、20代の頃に低用量ピルの服用を検討しましたが、むくみやすくなることや血栓のリスクがあることを知り、踏み出せなかった経験があります。
ジエノゲストを服用し始めて1年4カ月が経ちましたが、心配した症状は、ほとんどありません。飲み始めてから半年ほどは医師から「よくある副作用」として聞いていた、体がほてるような感じで、カッと一時的に熱くなる症状と不正出血がありました。ただ、医師からは「不正出血は子宮内膜が薄くなる過程で剥がれ落ちるもので、症状が緩和されてくると量も減ってくると思われます」と聞いていたので不安にはならず、服用から半年間ぐらい経った頃には、それらの症状もほぼなくなりました。ただ、飲み忘れた翌朝などに不正出血が起きてしまうことは今でもあります。
服用して感じたメリットはいくつかありますが、それまでの日常生活で抱えていた大きなストレス要因がなくなったことです。生理痛から解放されたことで、心身ともに楽になりました。
また、それ以上にメリットを実感しているのが肌質の変化です。以前の私は乾燥肌で、化粧水をたっぷりつけてもすぐに乾燥してしまうほどでしたが、今は保湿力の高い潤いのある肌になり、化粧水・乳液をつけなくても肌がしっとりするようになりました。ホルモンバランスでこんなにも肌の調子が変わるものかと驚いています。潤いとともにハリも出てきて、小ジワも薄くなったのは予想外の嬉しい副作用でした。
前回の検査の時に、「嚢胞がかなり小さくなっている」と医師から言われました。早寝早起きを心がけて、乱れがちだったホルモンバランスも整ってきました。今は3カ月に一度の処方と、半年に一度の検査のため、地元の比較的大きな病院に通っています。以前のように、また生理痛に苦しむのは嫌ですし、この薬を服用するメリットが大きいので、このまま続けていきたいと思っています。
いつまでも仕事を続けるために
私はまだ出産を経験していませんが、たとえこの先、そのようなライフステージを迎えたとしても、仕事は続けていきたいと考えています。ジエノゲストの服用は医師と相談しながら続けていくつもりです。
女性のヘルスリテラシー向上のために、有益な情報を発信するフェムライフというウェブサイトの編集部で、今後、様々な方々の日常生活や体験談をお聞かせいただく中で、女性特有のホルモンバランスの変化や、それをコントロールすることで得られるメリットの大きさをみなさんと一緒に共有し、共感し合えれば幸いです。
ピルの避妊効果は、よく知られていますが、ひどい生理痛の緩和に効果があるのも当たり前です。そういうことも大事な要素ではありますが、ピルケアには、妊娠する計画がない人たちが将来、妊活を始めるまでは、子宮や卵巣を休ませてあげるという、大きなメリットがあります。来たるべき妊娠に備えるためにも、健康な時にピルケアを始めることが、とても大事なことです。そして、ピルケアの先進国の欧米のように、日常生活の中で、ピルが自然に活用される機会が増え、女性が生きやすく、そして、働きやすい社会になることを願います。
【プロフィール】松原 渓(まつばら・けい)
東京都出身。スポーツジャーナリスト。
フェムライフでは編集部員。女子サッカーを中心にスポーツの現場取材を続け、各媒体に寄稿しています。子宮内膜症、チョコレート嚢胞(卵巣子宮内膜症性嚢胞)と診断されたことをきっかけに、ジエノゲスト錠1mgを服用しています。
「副作用よりも大きかったメリット」を読んで私ももう少し何事にも勇気を出してチャレンジしてみようかなと思いました。
私は正直、ピルやホルモン剤(ジエノゲストなど)を服用することをとても恐れてます。
でも、この記事を読んで急降下中の私のお肌にも、もしかしたら...と淡い期待を持ちました。
今、市販のサプリメントなども少し怖いので、医師から処方していただけるなら、私も試してみたいなと思いました。