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【低用量ピル】みらい編集長のピルケアダイアリー#0

執筆者の写真: みらい編集長みらい編集長

更新日:2024年10月31日


 私は7~8年前、1年間ほど低用量ピルを服用していました。きっかけは、大学の卒業旅行で友人が飲んでいたことです。「生理痛が軽くなるし、旅行に生理が被らないようコントロールできていいよ!」と勧められて、その後ピルケアを始めました。

 実際に飲んでみて、ピルのメリットは強く感じました。でも、続かなかったんです。

 当時考えていたこと、ピルケアをやめた理由、あのときこうすればよかったと思うことなどを、ざっくばらんに振り返ってみました。この文章が、誰かの、何かのヒントになれば幸いです。 ★「みらい編集長のピルケアダイアリー#1」はこちら




生理周期をコントロールできる点にメリットを感じて


 元来私は「生理が重いタイプ」ではなかったのだと思います。相対的な比較がしづらい分野ではありますが、友人たちとの会話を重ねる中でそう思うようになりました。具体的には「生理痛はあるが痛み止めを飲めば治まる」「一度の生理で痛み止めを飲む回数は1回、多くても2回」「起き上がれないほどの痛みを経験したことはない」「多い日でも普通のナプキンを数時間おきに替えれば問題ない」という程度でした。そのため、「生理痛が酷いからピルを飲みたい」と思ったことはありませんでした。

 友人からピルの話を聞いて興味を持った理由は、「生理をコントロールできる」という点でした。もともと生理周期が不安定だった上に、新卒で入社した新聞社では1年目から海外出張がありました。学生時代にドイツへ行ったとき、デパートのお手洗いに入ろうとしたら入り口で止められて戸惑った記憶があります(どうやら有料だったようです)。その記憶から「海外ではいつお手洗いに行けるか分からない」というイメージを持っていたこともあり、海外出張に生理が被らないようコントロールできるピルは魅力的だと思いました。



ピルを手に入れるまで


 ピルを服用してみたい。そう思った私はまず、ピルについて調べました。生理痛の緩和や肌荒れへの効果が見込めること。避妊効果があること(これは知っていました)。吐き気などの副作用や、血栓症のリスクがあること。子宮頸がんのリスクがわずかに上がると言われていること(ここは引っかかったので、かなり調べた記憶があります)。メリットもデメリットもよく理解した上で「やっぱり飲みたい!」と思えたので、クリニックを探しました。

 当時は都内に住んでいたので、クリニックの選択肢は無数にありました。私が重視したのは「なるべく若い女性医師がいる、綺麗で評判のいいところ」です。欲張りですよね(笑)。

 今思うと偏見ですが、なんとなく、高齢の医師はピルに否定的なのでは?というイメージがありました。男性医師は当然生理の経験がないので、私の話に共感してくれないのではないかとも思っていました(松田先生ごめんなさい!)。そんな条件で、自宅からは少し離れたクリニックを選びました。そのクリニックには男性医師も女性医師も在籍していましたが、ホームページに診療カレンダーが載っており、事前に担当医師が分かるようになっていたので、ありがたかったです。

 診察では、女性医師からピルの効果や副作用について説明を受けました。事前に調べていたこともあって、迷いはありませんでした。生理周期が安定しないこと、海外出張の多い仕事であることを伝えると、先生は「ラベルフィーユ28」を1シート処方してくださいました。



生理がラクすぎてコントロール不要!


 こうして私のピルケアライフはスタートしました。たしか毎日夜10時ごろに服用していたと思います。多少の時間のズレはあっても、飲み忘れることはなかったと記憶しています。副作用もこれといってなく、順調に21日間飲み進めました。

 7日間の休薬期間では出血がありましたが、普段の生理とは比べものにならない軽さで驚きました!申し訳程度の経血量に、気のせいかな?と思うほど軽い生理痛。私の場合、完全に生理痛がなくなったわけではありませんでしたが(元が軽かったからでしょうか)、とにかく月に一度の憂鬱な期間がラク~になって嬉しかったです。

 そんなわけで、海外出張に生理が被らないようコントロールするまでもありませんでした。生理の日でも、ほぼ通常通り生活できてしまったからです。生理をずらしたことは一度もなかったと思います。

 ピルを飲み始めるにあたって、実は・・・診察では言わなかったのですが・・・密かに肌荒れへの効果を期待していました。ただ、私の肌荒れ(にきび)への効果は皆無でした。あの頃はなんだか恥ずかしくて言えませんでしたが、今の私なら「もっとにきびに効くピルに変えたい!」と欲を出すでしょう(笑)。



ピルケアをやめた2つの理由


 メリットを感じていたピルケアですが、私は1年ほどでやめてしまいました。理由は主に2つ。ひとつはクリニックに通うのが面倒になったこと、もうひとつは「こんなに生理がラクになって、本当に大丈夫?」という無知ゆえの漠然とした不安からでした。

 通っていたクリニックでは、最大半年分のピルを処方していただけました。最後にクリニックに行ったときは、もちろん半年分のシートを受け取りました。「これでしばらく行かずに済む」と思っていたのですが、人間、半年も間が空くと腰が重くなるものです。仕事が忙しかったこともありますが、「ま、面倒だしいいか」と思いフェードアウトしてしまいました。

 そして「生理がラクすぎる」という状態に慣れてきた頃から、「本当にこれでいいのか?」と不安を抱くようになっていました。「生理はあって当然のもの」という価値観を持っていたため、薬で自然現象を止めていることが心配になってきたのです。

 こうした理由から、私のピルケアライフは短期間で幕を下ろしました。

 これは個人差があることですが、私の場合、ピルをやめてからもしばらくは生理が軽いままでした。当時は「生理が軽いと妊娠しづらいのでは?」と不安に思っていましたが、ドクターいわく、生理周期が正常範囲内(25日~38日)であれば問題はないそうです。生理周期が60日を超えている場合は食生活などを見直していただき、90日を超えた場合はクリニックを受診してくださいね!



ちょっぴり後悔して、今思うこと


 もしもあのときオンライン診療が普及していたら、もしもあのときピルに関する正しい知識を身につけていたら、ピルケアをやめることはなかったと思います。ピルは「生理を強引に止める成分が入った薬」ではなく、「女性ホルモンを妊娠時と同じバランスに保つことで、脳からの排卵準備指示をストップする薬」です。なんらかの力が卵巣に働いて排卵が押さえ込まれるわけではなく、「今は妊娠しているから、排卵の必要がない」と脳を錯覚させて指示を停めることで、卵巣と子宮を無理に働かせない薬なのです。

 正しい知識を身につけることって、大切だなと思います。同時に、正しいかどうかの判断って、難しいなとも思います。インターネットやSNSには、発信元の分からない情報があふれています。この膨大なデータから正しい情報を見抜かないといけないなんて、現代人は大変だなって思います。

 フェムライフは、そんなみなさまのチカラになりたいです。医師の見解に基づく情報を発信して、身近な体験談を集めて、みなさまの安心につなげたいと思っています。ヘルスリテラシーを高めたその先に、快適な毎日が待っていることを信じています。





【Profile】みらい編集長

93年生まれ。新聞社で6年間の記者生活を経て、フェムライフに参画。2016年~2017年頃に低用量ピルを服用していた。



4 Comments


Guest
Sep 10, 2024

私も「生理はあって当然のもの」という価値観でした。旅行に生理が当たらないことを願ったりして。ピルのことちゃんと知って活用していれば、もっと快適な生活送れたのかもと思いました。

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みらい編集長
みらい編集長
Sep 10, 2024
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コメントありがとうございます!

生理中の旅行はお手洗いのタイミングなど気をつかいますし、せっかくの温泉に入れない!なんてこともありますよね。

1人でも多くの方に、ピルという選択肢があることを提示していきたいです!

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Guest
Sep 04, 2024

みらい編集長さんでもピルケアに「怖い」イメージがあったのですね

少し安心しました^^

色んな情報が溢れてる社会で、信頼できるサイトに出会えたのはラッキーです♡

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みらい編集長
みらい編集長
Sep 05, 2024
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コメントありがとうございます!

はい、私もなんとなく「怖い」イメージがありました。

知識を身につけると、ガラッと印象が変わりますよね!

これからも医師の見解に基づいた情報を発信していきます。

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