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【ジエノゲスト】妊娠を望むときのため、卵子を温存する

 都内で陶器デザイナーとして活躍する長井芽依さん(41=仮名)は、39歳の頃に、ディナゲスト(ジエノゲスト)錠0.5mg「モチダ」を服用しました。そのきっかけは、生理痛の緩和とともに、「卵子を温存したい」と考えたことでした。出産を希望しつつも、妊活の予定がなかった長井さんは服用を決断。その後、いくつかの節目を経て妊娠し、2025年2月に出産を控えています。もともと「ピルやホルモン剤に対して怖さもあった」という長井さんがディナゲスト(ジエノゲスト)錠0.5mgを使用するようになった経緯や、リアルな体験談を伺いました。(取材:松原渓編集部員)


陶器デザイナーの長井さん

(画像はイメージです)



更年期に備えて健康的な生活を


 私は東京在住で、陶器デザイナーとしてオリジナルの食器やインテリア雑貨などを制作するポーセリンアートに携わる仕事をしています。今年で41歳になり、更年期がいつ始まってもおかしくない年齢になりました。体の表面に不具合が出ていなくても、体の中ではいろいろなことが進行しているかもしれません。いつ更年期の症状が現れてもいいように、生活習慣を整えて、少しでも予防できるような生活をしたいと思っています。

 今は妊娠8カ月目で、普段はバランスのいい食生活と軽い運動を心がけて生活しています。外食はあまりせずに、なるべく添加物を減らして野菜を多く摂ることや、葉酸や亜鉛、鉄、マカ、マルチビタミンなどのサプリも積極的に活用してきました。運動は1日おきに、1〜2時間の散歩と、自宅ではヨガやストレッチをしています。ただ、ストレスを溜めすぎないことが大切だと思うので、無理はしません。 

 私は中学生の頃から生理が毎月1回ほぼ正確に来て、周期が乱れることはほとんどありませんでした。10代の頃は生理痛が重く、痛みと経血量に悩まされることもありましたが、年齢を重ねるにつれてその痛みは少しずつ軽くなっていきました。ただ、1日目や2日目の痛みがなくなったわけではなく、仕事に支障をきたすこともありました。


 

「妊娠できる可能性を少しでも高めたい」。逆算からの決断


 私がジエノゲストに出会ったのは39歳の時です。低用量ピルも含めて、それまで一度も服用した経験はありませんでした。ピルは「避妊のための薬」という印象が強く、ホルモン剤も体に異物を入れて自然の流れを止めてしまうようなイメージがあったからです。周りにピルを飲んでいる人もほとんどいなかったので情報がなく、自分から調べる機会もありませんでした。

 でも、ピルのCMなどを目にするようになってから、「そんなに怖いものではないのかな」と、イメージが変わりました。そんな時に、同年代の友人である松原渓さんがジエノゲスト錠を使用していることを知り、話を聞いたんです。悩まされていた生理痛がなくなっただけでなく、肌質も良くなったと聞いて驚き、漠然と抱いていた不安が解消されました。その中でも心が動いたのは、「卵巣を休ませて、卵子を温存する」効果があるということです。


 私には当時、パートナーがいませんでしたが、「出産したい」という希望はありました。女性は生まれた時に卵子の数が決まっていて、月経のたびに減っていきますよね。39歳にもなると1カ月1カ月が尊く感じ、毎月、自分の体から卵子が失われていくような感覚に焦りを感じることもありました。卵子凍結を考えたこともありますが、保存期間中も含めて多額の費用がかかると知り、踏み切れない部分がありました。もちろん、パートナーがいてもすぐに妊娠に至るとは限りません。42歳ぐらいまでに縁がなければ諦めようと考えていたのですが、「子どもが欲しい」と望んだ時に、妊娠できる可能性を少しでも高めておきたい――そんな思いが、行動を起こす決め手になりました。


 その後、近所のレディースクリニックに行って、生理痛があることと、いずれ出産したい考えがあることを先生に相談したところ、「ジエノゲストは、生理痛の軽減だけでなく、子宮を一旦休ませるという意味でも効果はありますよ」と説明されました。担当医は30代の男性の先生でしたが、とても丁寧に説明してくれて安心しました。

 

 ジエノゲスト錠0.5mg「モチダ」を初めて処方されたのは、2023年5月です。先生からは、「1日2錠を服用する」ことと、「体が慣れるまでは不正出血が見られるかもしれません」と説明を受けました。実際、飲み始めて最初の月は不正出血が見られましたが、副作用というほど重いものではなく、2カ月目からは不正出血もなくなって楽になりました。何より、妊娠や出産に対する漠然とした焦りや不安が緩和されたことは、精神的に大きかったです。費用は3カ月分で4000円程度と安く、毎日2錠を飲むルーティンを面倒臭いと感じることもなかったので、デメリットはほとんどありませんでした


 

服用中止から8カ月で妊娠へ


 その後、今のパートナーに出会ってからは話が順調に進み、ジエノゲストの服用を止めて妊活を始めることに。翌月末には生理が再開し、妊娠がわかったのはその8カ月後のことでした。服用していたのは3カ月と短期間でしたが、その期間は卵巣を休ませていることを実感でき、不安から解放されました

 妊娠中の現在は、生理が来ない快適さをあらためて実感しています。出産後、子育てが一段落したら、また自分に合ったピルを活用したいと考えています。出産は肌だけでなく、爪や髪の毛からも栄養が失われることがあると聞きますし、更年期障害の予防のためにも、ホルモンバランスをコントロールして快適な生活を送りたいです。

 


働く女性たちが自分らしく輝ける社会に


 ピルのオンライン処方が広まれば、女性にとってはさらにピルが身近な存在になるのではないでしょうか。私は対面診療だと緊張して構えてしまうので、それがなくなるのはありがたいですし、毎回病院に出向かなくていいので、遠方の人にとっては時間や交通費の節約になると思います。対面でないとわからないこともあると思いますが、オンライン診療でピルを郵送してもらえるようになれば、ぜひ活用してみたいです。

 働く女性たちが生理痛や更年期障害に悩まされることなく、思い切り仕事ができるようになれば、本当にありがたいことだと思います。私が携わっているポーセリンアート業界は、今は女性がメインターゲットですが、今後はもっと気軽に、老若男女が親しめるような業界に広げていければいいなと思っています。私自身、出産というライフステージを経た後も好きな仕事を続けていきたいですし、私と同じような悩みを持つ女性たちの背中を少しでも押すことができれば嬉しく思います。

 

【Profile】長井芽依(仮名)

短大を経て都内の企業でデザイナーとして勤務したのち、独立。現在は、オリジナルの食器やインテリア雑貨の転写紙を制作・販売する「ポーセリンアート」に携わっている。39歳の時に、生理痛緩和と、卵子温存を目的に、ディナゲストの後発品(ジェネリック医薬品)であるディナゲスト(ジエノゲスト)錠0.5mgを3カ月間服用。現在は妊娠8カ月目で、2025年2月に出産を控えている。

 

取材後記(松原 渓)

独特の色使いやタッチで、可愛い模様から気品あふれる柄まで、オリジナリティあふれる陶磁器のデザインを生み出してきた長井さん。30代後半からの友人ですが、私自身、フリーランスや同学年といった共通点が多く、更年期への不安や、妊娠・出産というライフステージに対する考え方など、共感できる部分がたくさんあります。だからこそ、彼女の実体験に勇気づけられる部分もありました。長井さんの体験談からは、「出産を希望しているけれど、すぐには予定がない」女性にとって、ピルは一つの有力な選択肢だということが伝わります。また、更年期障害への不安を解消する上でも一つの安心材料として、私も同じようにピルと活用したいと考えています。もちろん、ピルに頼るのではなく、長井さんのように日常から健康的な生活を心がけて、ホルモンバランスを整えることも大切ですよね。無事に元気な赤ちゃんを出産されることを祈っています!

 

【みらい編集長より】

長井さんが服用された「ディナゲスト0.5㎎錠」は、生理痛などの月経困難症緩和のためのお薬です。用量を増やした「ディナゲスト1㎎錠」は、子宮内膜症治療のためのお薬です。これらは「黄体ホルモン単剤」と呼ばれ、低用量ピルとの違いは「エストロゲンを含まないこと」にあります。

さらに黄体ホルモン単剤には、エストロゲンの分泌を抑える働きもあります。もともとエストロゲンの分泌が盛んな方には問題ありませんが、そうでない方が黄体ホルモン単剤を服用すると、エストロゲンの低下により更年期障害のような症状が出る場合もあります。

子宮内膜症ではない方が黄体ホルモン単剤を服用される際は、用量の少ない「0.5㎎錠」をおすすめします。それでも更年期障害のような症状が出る場合は、かかりつけ医にご相談ください。

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