ミレーナにPMS予防効果はない…ピルしかないの?
- 編集部
- 4 日前
- 読了時間: 2分
【40代・チャーハンさんからの質問】
ミレーナの挿入を検討していますが、PMSの予防効果はないと聞いて迷っています。PMS対策にはやはりピルしかないのでしょうか?

【ドクターの見解】
PMSは、排卵前後で女性ホルモンのバランスが変化することによって起こります(排卵後に高濃度で分泌される女性ホルモン=黄体ホルモンの「抗利尿作用」が原因とされています)。排卵がなければPMSが起こることもないため、低用量ピルの内服はPMSの軽減に最も効果的と言われています。
ミレーナは、子宮内で黄体ホルモンを持続的に放出して、一定のホルモンバランスを保つものです。子宮内膜の増殖を防ぐことで避妊を実現し、同時に経血量や生理痛を軽減する効果があります。低用量ピルとは異なり排卵を停めるものではないため、PMSへの効果はあまり期待できません。
通常子宮内にのみ作用するミレーナですが、実際のところ、子宮外にも少し作用しています。そのため、人によってはPMSが収まるケースもあるようです。実際にミレーナの添付文書のデータから計算すると、内服薬で得られる濃度まではいかずとも、それに近い濃度の黄体ホルモンが血液中に入っているようです。産婦人科医として働いていると、少なからず「PMSの症状が軽快した」という声を聞きます。
40代ということは、ピルからミレーナへの変更を検討されているのかと思います。PMSへの効果を求めるのであれば、ジエノゲストなどの黄体ホルモン剤が適しているかもしれません。かかりつけ医にご相談ください。
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