【30代・よっこいしょさんからの質問】
「ピルを飲むと肌が綺麗になる」と聞きましたが、本当ですか。
【ドクターの見解】
個人差はありますが、ピルケアは肌に良い影響を与えます。
ピルにはエストロゲンとプロゲステロンという2種類の女性ホルモンが含まれており、このホルモンバランスが一定に保たれることで、にきびなどができにくくなります。
エストロゲンは「卵胞ホルモン」とも呼ばれ、血管や骨などを健康な状態に保つほか、妊娠の準備や女性らしいカラダづくりなどでも役割を発揮します。
そして、体内でコラーゲンの生成を促進する作用があります。この「コラーゲンの生成を促す」というのが、女性に嬉しい効果です。
コラーゲンは体内で水分と絡んで、細胞の中に浸透します。結果、肌の水分保持力が高められ、潤うのです。
エストロゲンは思春期から性成熟期にかけて分泌量が増加し、最も多く分泌されるのは20代です。更年期になると徐々に分泌量は低下していきます。
エストロゲンの減少は、肌のたるみの原因にもなってしまいます。
一方、プロゲステロンは「黄体ホルモン」とも呼ばれ、妊娠の維持といった役割を担います。
ピルを内服していない(=排卵がある)場合、プロゲステロンは必要以上に分泌されてしまいますが、ピルケアをすることで適度な量を保つことができます。
また、プロゲステロンの分泌を促す「黄体形成ホルモン=LH」は、男性ホルモンにも作用します。ピルでLHを抑えると男性ホルモンの分泌も抑制され、皮脂の過剰分泌が治まります。
程度はピルの種類によって異なるので、お肌が綺麗になるかどうかは、内服するピルの種類にもよると言えます。
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