【20代・カワウソさんからの質問】
ピルを飲むと、妊娠可能な年齢が長くなるのでしょうか?
【ドクターの見解】
厳密には、そうではありません。ピルの内服有無にかかわらず、人それぞれ閉経時期は決まっています。例えば「30年間ピルを内服したから、70歳になってもまだ生理が来るし、妊娠も望める」などということはありません。ただ、ピルを内服していない方と比べたときに「高齢でも妊娠できる可能性が高い」ことは考えられると思います。
卵子は質のいいものから順に排卵されていくという説があります。ピルの内服中は排卵が起こりませんので、この説に従うと、例えば20歳から20年間ピルを内服した場合に40歳で排卵される卵子は「本来ならば20歳のときに排卵されていた、質のいい卵子」です。妊娠に至るほど質のいい卵子は150個程度と言われていますので、ピルを内服していない場合、初経から12~13年で質のいい卵子を使い果たす計算になります。ピルを内服すれば、こうした質のいい卵子の流失を防ぐことができます。
一方で、カラダが歳を重ねると同時に卵子も歳を重ねます。いくら「質がいい」と言っても、20年前と同じ質を保てているわけではありません。「ピルを内服していない場合と比べて、質がいい卵子」くらいに思ってください。
上記のような考えから、私は「若いうちからピルを内服することは、希望したタイミングでの妊娠確率を上げることにつながる」と考えています。
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