営業職として日々忙しく働く会社員のれいさん(30代前半)は、約10年間にわたり超低用量ピル「ヤーズフレックス」を服用してきました。今年5月にピルケアを中断して、妊活初月にめでたく妊娠したれいさん。その理由について、「ピルを飲み続けて子宮を酷使してこなかったことも関係しているのでは?」と分析しているそうです。れいさんの10年間にわたるピルケアと、その後のエピソードを伺いました。(取材:みらい編集長)
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妊娠中のれいさん(画像はイメージです)
◆服用のきっかけ
私がピルを飲み始めたのは23歳の頃で、学生時代からの悩みだったPMSを改善したいと思ったためです。それ以前にも「PMSにいい」と聞いて豆乳を飲んでみたり、漢方外来で漢方を処方していただいたりと、PMS改善のための取り組みは行っていました。ただ、液体がどうしても口に合わず続かなかったんです。なんとなくピルには怖いイメージがあったので、選択肢としては後回しにしていたのですが、最終手段として錠剤であるピルにたどり着きました。
中高6年間女子校だったこともあり、生理の話題は学生時代から比較的オープンに話していました。その中で「生理前ってイライラするよね」という話題になったことがあったので、PMSという単語は知らずとも、人によって生理前に精神的な不調があることは把握していました。
私はその頃から、生理前にイライラしたり、ちょっとしたことで泣いてしまったり、集中力がなくなったりといった症状がありました。今思えば、あれはPMSだったのだろうと思います。社会人になってからは営業職に就いたこともあり、仕事が忙しい時期に生理が重なるとパフォーマンスが落ちてしまうので、つらかったです。
◆クリニックの選び方
初めからピルという選択肢を考えていたので、ピル外来専門のクリニックを受診しました。そちらで先生に相談しながら、3種類ほどのピルを試しました。
「ヤーズフレックス」に落ち着くまでには、3種類ほどのピルを服用しました。吐き気を感じるなどして身体に合わず、1シートでやめたものが2種類。身体には合ったもののPMSへの効果を感じられず、2シートでやめたものが1種類だったと記憶しています。4ヶ月目くらいでヤーズフレックスを服用したところ、PMSの改善がみられたので、それからはずっと同じものを飲み続けていました。
10年近く前なので、診察の内容ははっきりとは覚えていないです。「合わないものだと、吐き気やだるさがあるよ」と言われたことは覚えています。血栓のリスクについては、初回の診察以降も都度気をつけるよう言われていました。
◆ピルを服用した感想
満足度はかなり高いです!経血量が減りますし、肌の油分が調整されてコンディションが安定します。PMSへの効果はもちろんあったのですが、月によって若干の変動はありました。全く効果のない月があるわけではなく、「それなりに効果がある月と、かなり効果がある月が存在する」とイメージしていただくと分かりやすいでしょうか。慣れてくると、飲み忘れることもなくなりました。
◆ピルの中断から妊娠に至るまで
今年5月にピルを中断しました。お守り的な存在がなくなったことで、精神的には不安定になりました。一方で、思っていた以上に生理の変化はなかったです。6月には生理が来ましたが、いつもより少し腹痛やだるさを感じた程度でした。
6月~7月は行為の回数も少なく妊娠には至りませんでしたが、8月に入りタイミング法を試したところ、9月に妊娠が判明しました。
◆ピルの長期服用と妊娠について
10年前、ピルについてかなり勉強をしました。ピルについては賛否があることを知っていたので、「長期服用するならしっかりと調べないと!」と思ったためです。できる限り医師や助産師の著書を読むなどして、ピルについての見識を深めました。
その結果、ピルの服用はデメリットよりもメリットのほうが大きいと感じました。生理痛や排卵痛があることは、子宮内膜がはがれたり、排卵が起こっていることの証明であって、体内で大きなエネルギーを消耗している状態です。人が動き続けると疲れが溜まっていくように、これを毎月繰り返すと子宮にもダメージが蓄積されていく…私はそのように理解しています。
妊活を始めてすぐに妊娠できた理由として、ピルで長期間子宮を休められたことも関係しているのではないかと思っています。
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